アメリカでは必ずと言っていいほど、家庭に備え付けの立派なオーブンがついています。
そのため、オーブンを使った美味しい料理がたくさんあります。
かつ、庫内がとても広いので、ダイナミックな料理に挑戦することができるのです。
ケーキやクッキー、グラタンにピザ・・・そしてなんと言っても肉料理にもってこいです!
ということで今回は「アメリカ生活、せっかくだからオーブン料理にチャレンジしたい!」という方へ、下記をお伝えしていきます。
「基本的なオーブンの使い方を覚えながら、絶品スペアリブを作ろう!」
実際に手を動かしながら、オーブンの機能を覚えるだけでなく、絶品スペアリブを作って家族を驚かせちゃいましょう。
アメリカのオーブンの使い方(始める前に知っておくべきこと)
まずは、料理を始める前に必要なポイント・オーブンの基礎知識についてお伝えします。
出来上がり時間を逆算して料理をはじめること
オーブン料理で気をつけなければいけないのが「開始時間」です。
手間がかかるという意味ではありません。(むしろ簡単です)
オーブン料理の多くは、スイッチを入れて数時間、焼き続ける必要があり、時間がかかります。
ですので夕方になってから「よし、始めるか!」と意気込んでも、出来上がりが21時になる・・・なんてこともあり得ます。
事前にオーブン料理にチャレンジする際は、何時間必要なのかチェックしておきましょう。適切な夜ご飯の時間に合わせることができます。
ちなみに今回紹介するスペアリブはざっと3時間はかかります!(下準備20分、焼き2時間40分)
高温料理にも対応できるグッズを準備しておくこと
高温調理ができることが強みのオーブン。
そのため高温に耐えられる、耐熱皿やアルミホイル、オーブンミトン(ex.鍋つかみ)などは事前に用意して料理を始めましょう。
くれぐれも火傷には要注意です。
アメリカオーブンの性能を“ざっくり”と知っておくこと
備え付けオーブンの機能はどの家庭もほぼ一緒です。
写真にあるように、「Bake」「Broil」のボタンが必ずあります。
「Warm」はある家庭とない家庭ありますが、私は未だ一度も使ったことがありません。
オーブンの主な機能
Bake
主にオーブンの下火を利用し、温度調節をしながらケーキやグラタンなど様々な料理が作れます。
Broil
主にオーブンの上火を利用し、短時間で焼き目をつけながら調理することができます。焼き魚・グリル系料理にはBroil。
Warm
発酵や、保温機能。パンを作る際や料理をした後、提供するまでの保温機能として利用することができます。
Conv
庫内のファンを動かし熱対流をつくり、全体に熱を回し、より早く調理することができる機能です。
低温でじっくり火を通したい場合はBake、高温で焼き目を付けながらカリッと!という場合はBroilを使います。
注意が必要なのはBroilは温度調整ができません。高温調理のため、料理がすぐに焦げるので、目を離さないようにしましょう。
また、Conv機能を使う場合は、通常レシピよりも早く熱が回りますので気持ち短めにオーブン時間を設定するのがオススメです。
オーブンで絶品スペアリブを作ろう!
ということで、まずは練習としてスペアリブのレシピをお伝えします。
ほんとに簡単にできるので、ぜひトライしてみてくださいね。
完成形
ギリギリお皿におさまった、どでかい肉。。
これ2人前?と思われるかもしれませんが、骨付きリブは半分が骨なのでこのサイズでメインディッシュとしてちょうどいいです。
ナイフフォークで簡単に切れるほど肉も柔らか!
今回は、リブと付け合わせの野菜のレシピをお伝えします。
必要な材料
材料(2人前)
〜肉〜
・骨付き豚スペアリブ 1.5lb(ポンド) ※gにすると、600〜700gくらい、ポークリブともいう
・パプリカパウダー 大さじ2
・ニンニク(すり下ろしでもパウダーでもOK) 小さじ2
・塩胡椒 小さじ1
〜バーベキューソース(市販のものでもOK)〜
・中濃ソース 大さじ3
・ケチャップ 大さじ3
・砂糖 大さじ1
・醤油 小さじ1
〜付け合わせ(お好みで)〜
・玉ねぎ 1/2
・ミニパプリカ(何でもいいです) 4個
・バター 20g
・塩胡椒 少々
今回は、WHOLEFOODSというオーガニック系スーパーでお肉を購入。ちょっと少なめ1.38lb(約600g)。
ついでにパプリカパウダーも購入。ラベルに思いっきり「Paprika」って書いてあるので見つけやすかったです。
ちなみに赤い粉末ですが全く辛くありません。
料理手順
では早速始めていきましょう!
まずはスペアリブの下準備から。
スペアリブに下味をつける
お肉を開封するとこんな感じです。
今回は、脂身も少なかったので特にカットもしませんでした。
肉によっては、表面の油が分厚すぎたりするので適宜包丁で削ぎ落としてください。
また裏面(骨側)に薄い膜がある場合があります。そのままにしておくと食べづらいので剥がして調理してください。(写真は膜がない状態)
下処理が完了した肉に下味をつけていきます。
・パプリカパウダー 大さじ2
・ニンニク(すり下ろしでもパウダーでもOK) 小さじ2
・塩胡椒 小さじ1
こんな感じですでに美味しそうな状態に。
この状態で2時間〜1日置いておくとより味が染み込むのですが、私はずぼらなのでいつもすぐ焼きます。
すぐ焼きでも十分美味しいので、お好みで寝かせてください。
アルミホイルで包み込む
下味をつけた肉を、アルミホイルで包み込みます。
肉汁が結構出てくるので漏れないようにしっかり包み込むか、オーブン対応の皿(または天板)を用意してください。
我が家には、この時点でオーブン対応の皿がなかったので(苦笑)肉汁が漏れないようにしっかりとアルミホイルで包んでいます。
オーブンを余熱し、Bakeで調理
今回は、302℉(約150度)で2時間00分焼いた後、Broilで10分焼き目をつけていきます。
アメリカのオーブンは日本とは違い摂氏(℃)ではなく、華氏(°F)になります。温度表記が異なりますので注意してください。
変換計算はGoogle先生に頼れば一発で出てきますので便利です。
まずはオーブン庫内を302℉にするため余熱を始めます。
「Bake」を押して、数字キーで「302」と設定しスタートボタンを押します。
すると「Bake pro」と赤い表示が点灯しました。現在203℉なのでそこから徐々に庫内の温度が上がっていきます。
3分ほどで余熱完了です。
アラームがなるので、アルミホイルで包んだ肉を入れます。
左側に「Cook Time」というボタンがあります。
これはタイマー機能になりますので、ボタンを押した後、数字キーで「200」と設定。スタートボタンを押します。
※タイマー機能の利用は適宜判断ください。タイマーが切れても自動でオーブン機能がオフになるわけではないので注意してください。
ディスプレイが「302℉」「Bake」になっていることを確認してください。
2時間放置
庫内に熱が入り、問題なく動作していることを確認したら後は2時間放置です!
オーブンによっては、一定温度を保つために熱が入ったり止まったりすることもあります。
我が家も、写真のオレンジに光っている場所が、ついたり消えたりします。故障ではありませんので安心ください!
バーベキューソースの準備
肉を焼いている間に、バーベキュソースを作ります。
アメリカには、市販のバーベキューソースもたくさんありますので慣れてきたらいろいろチャレンジしてみるのも楽しいと思います。
今回はホームメイドで作るパターンをご紹介。
・中濃ソース 大さじ3
・ケチャップ 大さじ3
・砂糖 大さじ1
・醤油 小さじ1
上記を混ぜるだけ!超簡単です。
味見をしてみて、足りないなと思ったら適宜お好みで調味料を足してみてください。
バーベキューソースは、最後にBroilする前に塗って焼きます。
水分が飛んで多少味が濃くこってりするのでその点を加味しつつ、味をみてください。
付け合わせの準備
バーベキューソースが一瞬で完成したので、次は付け合わせの準備です。
今回はミニパプリカと玉ねぎを利用しますが、冷蔵庫にある野菜であればなんでもOKです。
彩りがある野菜があると、より肉が引き立って目でも美味しくなると思います。
適当な大きさに切って、バター・塩胡椒でフライパンで焼いていきます。
玉ねぎが透明になってしんなりしてきたら完成です。
お肉の味がしっかり目なので、付け合わせは薄味で。
完成したらお皿に移しておきます。
これでもまだ時間が余るので、サラダ作ったりパソコンいじったり、他の家事したり・・・下準備さえすればオーブンにお任せできるのでとっても楽!アメリカ生活でオーブンを利用しない手はないですね。
2時間後:肉汁を捨ててバーベキューソースを塗る
2時間たったら、アラームがお知らせしてくれます。(自動オフにはならないので放置しないように!)
オーブンから一度取り出して、肉汁を全て捨てます。
※とっても熱いので火傷に注意してください。
この時点で、いい匂いが部屋中に広がりテンション上がります。笑
肉汁を捨てたら、バーベキューソースを上から塗っていきます。
ハケがある方はそちらを利用してください。ない方はスプーンの裏を使ってもいいと思います。
こんな感じでざっくりと。
裏面は塗っても塗らなくてもどっちでもいいです。
Broilで肉の表面に焼き目をつける
最後に高温で肉の表面に焦げ目をつけて、カリッと焼いていきましょう!
「Broil」を選択し、スタートボタンを押します。
我が家ではHi /Loが選べたので、Hiを選択して庫内の上火から熱が出るように選択しました。
Broilは強火で一気に焼き目をつけていきますので、ここからは目を離さずにしましょう。
およそ5分ほどでソースがふつふつしてきます。
10分もたてば写真のような焦げ目がつくと思います。
もう少し焦げ目をつけたい場合は、引き続きBroilで様子をみてください。
思い通りの焦げ目がつけば完成です!
器に盛り付けて完成!
付け合わせの野菜を軽くレンチンして温めなおします。
大皿にお肉と野菜を添えて完成です!
旦那さんやお子さんも喜ぶこと間違いなしのスペアリブが出来上がりました。
バーベキューソースの柔らかお肉で、ご飯が進みます。
火傷に気をつけながらも、両手でガブっといってください。
オーブン料理でアメリカ生活を楽しもう!
今回のスペアリブの調理で、一通りのオーブン機能を使うことができたかと思います。
一見、めんどくさそうなオーブン料理ですがやってみるとものすごく簡単ですよね。
掃除に関しても「Clean」ボタンを押して高温で焼き切る(汚れを灰にする)か、「Steam Clean」で庫内にワンカップの水を入れて蒸気で汚れを落とすだけです。
とにかくボタン一つでなんでもやってくれる万能機械ですので使わない手はありませんね。
せっかくのアメリカ生活。
ぜひオーブンを利用しながら、楽しい食卓にしてみてください!